読書は患者の心を読み解くヒントを与えてくれます

人生において最も感受性豊かな時間のなかで文章の内容を理解して、イメージする能力が求めらるのが、看護師の初期のころです。
駆け出しの看護師は、まだまだ経験が薄いからです。
その対策としても、読書が有効です。

看護師の最初に読む本は感受性豊かな本

 

医療に係わる様々な職種の先輩方の話を、1 冊でもいいから読んで、感動や経験につながれば、そこから豊かな人生が開けるのです。
立派な看護師に育っていくはずです。

 

そんな経験 の1つが、「本」です。
この時期に心に残る本と出会うと、それはきっとあなたの一生の財産になります。

 

患者の心をイメージするチカラを本で養う

「ハンセン病患者である著者が、療養所での体験を基に書いた小説などもあります。
私が、この本を初めて読んだ時 に受けた衝撃は、とても大きなものでした。

 

その一節に、ハンセン病患者に対するこのような表現があ りました。
「あの人達はもう人間ではないのです』
と。

 

患者は、自らの病気をどのような気持ちで受け入れているのかということを、嫌というほど思い知らされました。

 

また、自分自身の無力さにも気づかさ れました。
しかし看護は、そのような人達と常に係 わっていかなければなりません。

 

この本を読んだ後、 病んでいる人はどのような思いを持っているのか、 切実に考えるようになりました」
ハンセン病患者に対する隔離政策は、「らい予防法」 の名の下で1996年まで行われていた。その背後には 根深い差別と偏見があったのです。

 

このような患者の気持ちに直に触れることは読書からです。